※本記事には広告(アフィリエイトリンク)を含みます。
※本文の数字は僕個人の実績・確定申告に基づく一例で、同じ成果を保証するものではありません。
※税務に関する記述は一般的な情報です。個別の判断は税理士・税務署など専門家にご確認ください。
📱 この記事で伝えたいこと(先に結論)
黒字は帳簿の話。倒産は財布の話。
「売れてるのに、お金がない」——その犯人は、たいてい棚で寝てる在庫です。現金は「在庫」の形に姿を変えて、売れる日まで棚の上で眠ります。そして僕は昔、このカラクリを知らんまま仕入れを加速させて、月30万円の黒字を出しながら通帳の残高が減っていくという意味不明な状況に落ちました。最後は貯金が溶けて、本気で青ざめました。
今の僕は、回転の速い中古せどりを月の仕入れ5〜8万円に抑えて、月の利益30万円ペースで回しています(僕の場合の実績です。誰でも同じ成果が出るという話ではありません)。何が変わったのか。才能でも根性でもなく、「利益」と「現金」を別のものとして数える型を持ったこと。それだけです。
この記事では、「黒字なのにお金がない」が起きる仕組みを僕の確定申告の実数で解剖して、いま実際にやってる資金管理の型を全部見せます。
🎬 YouTube「知らんと損するお金の話」の「仕入れ5万で月利益30万を回す資金管理術」「新品せどりで黒字倒産しかけた話」から来てくれた方へ:動画で話した“在庫は寝てるお金”と資金管理の型の、実際の数字と中身がこの記事です。
いちばん景気が良かったはずの月のことを、今でも覚えています。
スマホの「売れました」通知が、朝から止まらない。発送のたびにレジの音が鳴っているような気分で、帳簿の上ではしっかり黒字。「俺、才能あるんちゃうか」と、ニヤけながら梱包していました。
その数週間後。クレジットカードの引き落とし日の朝に通帳を記帳して、血の気が引きました。残高が、思っていた金額の半分もない。売れているのに。黒字なのに。「なんで金がないんや?」——通帳と部屋を交互に見て、やっと気づきました。僕のお金は、棚の上で商品のフリをして寝ていたんです。
この記事は、あの朝の僕と同じように、通帳の前で固まっているあなたのための記事です。
売上はあるのに口座の残高が増えないの、私だけ…?最近、通帳を見るのがちょっと怖いんだけど…
怖いの、めっちゃ分かるで。僕なんか月30万の黒字を出しながら通帳が減っとったからな。せやけどこれ、幽霊やないねん。ちゃんとカラクリがある。この記事で全部見せるわ。
※「30万円」は僕がやってる中古せどり部門の月の売買利益(2026年現在の一例)、「429万円」は令和7年分の確定申告に載っている事業全体の年間仕入額です。数える範囲と時期が違う数字なので、この記事の中で順番にほどいていきます。
なんで「黒字なのにお金がない」が起きるのか?——利益は帳簿の話、現金は財布の話
最初に、この記事でいちばん大事な一行を置いておきます。
利益は帳簿の上の計算。現金は財布の中の現実。この2つは、同じ月に同じ動きをするとは限りません。
「黒字倒産」という言葉があります。帳簿は黒字なのに、支払いに必要な現金が尽きて事業が止まることです。会社の話に聞こえますが、個人事業主にも「実質的に同じ状態」は普通に起きます(個人に法律上の「倒産」という手続きがあるわけではなく、要は「支払いが回らなくなる」ということです)。むしろ、手元資金が薄い個人のほうが、あっという間に詰まります。
僕が資金繰りで死にかけた原因は、振り返ると3つでした。
- ① 利益と現金を同じものだと思っていた——「今月30万儲かった=口座に30万増える」と思い込んでいた
- ② 売れる嬉しさで、仕入れが止められなかった——売れるほど「もっと仕入れな損や」と気が大きくなる
- ③ 仕入れに上限ルールがなかった——「いくらまで使っていいか」を決めていなかったので、ブレーキが存在しなかった
①は知識の問題、②は心理の問題、③は仕組みの問題です。この記事で3つとも順番に潰します。まず①、「利益と現金はなんでズレるのか」からです。
利益と現金がズレる「2つの向き」——僕の確定申告には、ズレが2つとも写ってる
利益と現金のズレには、向きが2つあります。ここが分かると、「黒字なのにお金がない」も「所得は低いのにお金は回ってる」も、両方説明がつきます。

向き① 在庫:現金は先に出るのに、利益の計算には「売れた分」しか乗らない
ここが今日の主役です。商品を10万円分仕入れたら、現金はその瞬間に10万円出ていきます。でも、確定申告の利益計算で「売上原価」として引けるのは、売れた商品の仕入れ代金だけ。売れずに棚に残っている商品は「在庫(棚卸資産)」という扱いになって、売れる日までは経費になりません。
💡 ここで1問:10万円分仕入れて、月末までに1個も売れなかった。この月の帳簿の利益はいくら減った?
答え:0円(1円も減りません)
現金は10万円減ったのに、売れていないので売上原価には1円も乗らず、帳簿の利益は変わりません。財布は「−10万円」、帳簿は「±0円」。この差額の10万円が、棚の上で寝ている在庫です。「黒字なのにお金がない」の正体は、だいたいコイツです。
僕の令和7年分の確定申告(事業全体)を、この角度で見るとこうなります。
令和7年、僕が仕入れに使ったお金は約429万円。
年末の棚に在庫として残っていたのは、約25万円分だけ。
売れた商品の仕入れ代金(=売上原価)は、前の年から持ち越していた在庫の分も合わせて約410万円でした。
「在庫25万て、少なっ」と思った人、正解です。これは偶然やなくて、売れ残りを抱えたら値下げしてでも売り切る=回転優先で回した結果です。資金繰りで死にかけていた頃の僕の部屋は、こんなもんじゃありませんでした。売れない新品の山が、現金の代わりに積み上がっていました。
向き② 減価償却:現金は出ないのに、経費になる
逆向きのズレもあります。過去に買った車や設備の代金を数年に分けて経費にする「減価償却」です。僕の申告では年間約66万円。この66万円は、今年 財布から出たお金ではありません(払ったのは買ったあの日です)。つまり帳簿の利益は減るのに、現金は減らない。
この向き②のおかげで、僕は「申告上の事業所得は18.5万円やのに、現金ベースの手残りは約150万円」という、一見バグみたいな決算になっています。このカラクリの完全版は国保の記事で実数を全部見せているので、ここでは深掘りしません。
大事なのはこの一点だけです。在庫は「現金が先に消える」ズレ、減価償却は「現金が残る」ズレ。あなたの通帳と帳簿が合わない理由は、ほぼこの2つのどっちか(か両方)です。
せどりの資金繰りが詰む仕組み——在庫は“寝てるお金”です
せどり・物販をやっている人向けに、もう一段だけ解像度を上げます(やってない人も、「在庫」を「先払いの出費」に読み替えるとそのまま使えます)。
せどりのお金は、こういう一生を送ります。

財布の現金が、商品に姿を変えて、棚の上で眠る。10万円分仕入れたら、その10万円は売れるまで1円も使えません。米も買えんし、家賃も払えん。在庫は「寝てるお金」です。しかも起きる日(=売れる日)を、誰も約束してくれません。
ここに、せどり特有の時限爆弾が重なります。
カードの引き落とし日は待ってくれないのに、在庫が売れる日は誰も約束してくれない。
クレジットカードで仕入れると、「支払いの日付」だけが先に確定します。売れる日は未確定のまま。この2つの日付のあいだで現金が足りなくなるのが、せどりの資金繰りが詰む基本パターンです。
規模感の例として、僕の去年の数字を出します。令和7年分の確定申告で、事業全体の売上は約846万円(僕はせどりのほかに業務委託の仕事もやっている個人事業主です)。そのうち、売れた商品の仕入れ代金=売上原価が約410万円でした。つまり売上の半分近くは、いったん「商品」の形を経由して流れていく川なんです。この川のどこかで商品が滞留する(=売れずに棚に積み上がる)と、川下の現金がすぐに干上がります。
⚠️ 干上がった川に、リボ払い・カードローンの水を足すのは最悪手です
検索すると「せどりの資金繰りにはカードローン」みたいな記事が普通に出てきますが、僕ははっきり反対です。金利で利益が消える上に、「在庫が多すぎる」という本当の問題が先送りされて、傷が深くなるだけです。現金が足りないときにやるべきは、借りることではなく「仕入れを止めて、在庫を現金に戻すこと」。これは後半のFAQでもう一度言います。
仕入れ5万円で月利益30万円を回す資金管理の型【僕が今やってる5つ】
ここからが再起パートです。資金繰りで死にかけた僕が、いま実際にやっている型を5つ、全部見せます。
先に前提をはっきりさせておきます。僕がやっているのは回転の速い中古せどりで、月の仕入れは5〜8万円、月の売買利益は30万円前後で続いています。これは僕個人の実績で、ジャンルや販路によって全然変わります。誰でも同じ成果が出るという話ではありません。ここで伝えたいのは金額やなくて、「上限を決めて回す」という型そのものです。
型① 仕入れの上限額を「月」で固定する
いちばん効くやつからです。「今月は仕入れに◯万円まで」と、月初に決めて、超えたら売れ筋が目の前にあっても買わない。僕の場合は月5〜8万円です。
ポイントは「売れたから買う」を禁止すること。売上と連動させると、売れるほど仕入れが膨らんで、好調な月ほど現金が減るという地獄のループに入ります(僕はこれで死にかけました)。上限は売上と切り離して、固定の枠にしてください。
💡 ここで1問:帳簿の利益が30万円だった月。来月売る分の仕入れに20万円、生活費に15万円を使った。月末の通帳は先月からいくら動いた?
答え:▲5万円(減ってます)
30万−20万−15万=▲5万円。黒字の月なのに、通帳は減るんです(売上の入金はその月のうちにある、売れた分の原価や経費は支払い済み、という単純化した例です)。仕入れの上限を決めないと、この「黒字なのにマイナス」が毎月起きます。
型② 入金日と引き落とし日を、カレンダー1枚に並べる
資金繰り表とか、大げさなもんは要りません。「お金が入る日」と「お金が出る日」を同じカレンダーに書く。これだけで、さっきの時限爆弾(引き落とし日は確定・売れる日は未確定)が目に見えるようになります。

| 日付 | 予定 | メモ |
|---|---|---|
| 1日 | 今月の仕入れ上限を決める | 僕は5〜8万円 |
| 10日ごろ | 販路からの売上金 入金 | 入金日は自分の販路の公式で確認 |
| 27日 | カード引き落とし | 先月の仕入れ分。金額を即答できるように |
| 月末 | 納税・国保分を先取りでよける | 残りが「使っていいお金」 |
型③ 週1回、「3つの数字」を並べて見る
毎週1回、決まった曜日に3つだけ数字を見ます。①通帳の残高 ②棚の在庫の仕入れ値合計 ③今月の仕入れ累計。
③が上限に近づいたら仕入れを止める。②が増え続けていたら売り切りを優先する。①が引き落とし予定を下回りそうなら赤信号。この3つを並べた瞬間に、「帳簿の黒字」と「財布の現実」のズレが数字で見えます。僕が失敗していた頃に見ていたのは「今月いくら売れたか」だけ。見る数字を変えたら、行動が変わりました。
🧾 「見える化」の土台は、帳簿です
①の入出金の記録と、カードの引き落とし予定の把握は、会計ソフトに口座とカードを連携すれば自動で貯まっていきます(②の在庫金額だけは自分でメモしてください。連携では取れません)。僕はマネーフォワード クラウド確定申告に口座・カードをつないで、お金の出入りは自動記録に任せています。利益と現金のズレは、帳簿をつけて初めて“見える”ようになります。
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型④ 納税・国保・生活費の分は、先によけておく
売上金が入った口座の残高は、全部が「使っていいお金」ではありません。その中には、来年払う所得税・住民税・国民健康保険の分が混ざっています。僕は入金があったら、納税分と生活費分を先に取り分けて、残りだけを事業の現金として数えています。
「税金と国保がどれくらい来るのか」の感覚は、国保が高すぎると固まってた僕の記事に実数で書いたので、まだの人はセットで読んでみてください。所得の計算の仕組みが分かると、よけておく金額の目安も立てられます。
型⑤ 「売れたから買う」をやめて、「回転」で増やす
最後は攻めの型です。同じ10万円でも、使い方で利益は全然変わります。

同じ10万円でも、使い方が2通りあります。どかんと一括で仕入れて、売れるまで2ヶ月寝かせる人と、小分けに仕入れて、同じ2ヶ月のあいだに3回転させる人。1回転あたりの利益率が同じなら、3回転すれば利益は約3倍です(手数料・送料・売れ残りリスクは考慮していない単純化した比較です)。僕が月5〜8万円の仕入れで月30万円の利益を出せているのは、すぐ売れるものだけを、小さく速く回しているからです。
なお、「何を仕入れたらすぐ売れるのか」という仕入れ判断そのものは、この記事では扱いません(それだけで1本の記事になるので、失敗の実録記事の「仕入れ前チェック」に譲ります)。この記事の型は、あくまで月単位の運用ルールの話です。
資金繰りが「詰む人」と「回る人」の早見表
ここまでの話を、チェックリストにします。まず危険サインから。
| 危険サイン | 何が起きてるか |
|---|---|
| 棚の在庫が毎月増え続けている | 現金がどんどん「寝てるお金」に変わっている |
| 来月のカード引き落とし額を即答できない | 出る日だけ確定する時限爆弾を、見ずに抱えている |
| 売上金が入ると、ほぼ全額を次の仕入れに回している | 「売れたから買う」ループ。好調な月ほど現金が減る |
3つのうち2つ以上当てはまったら黄信号です。僕は昔、3つとも当てはまっていました。
次に、資金繰りで死にかけていた頃の僕と、今の僕の比較です。
| 項目 | 昔の僕(詰んだ) | 今の僕(回ってる) |
|---|---|---|
| 仕入れの基準 | 売れたら買う。上限なし | 月5〜8万円の固定枠 |
| カードの使い方 | 引き落とし額を把握せず使う | 引き落とし日と額をカレンダーで管理 |
| 毎週見る数字 | 「今月いくら売れたか」だけ | 通帳残高・在庫金額・仕入れ累計の3つ |
| 在庫の扱い | 置いておけばいつか売れる | 寝てるお金。増えたら売り切り優先 |
| 納税資金 | 考えてない(申告期に青ざめる) | 入金のたびに先取りでよける |
僕の失敗談:月30万円稼ぎながら、通帳が減っていった
型の話をしてきましたが、僕がこの型にたどり着いたのは、頭が良かったからではありません。一度ちゃんと死にかけたからです。
会社員を辞めて、約300万円の貯金を握って新品せどりに飛び込んだ頃の話です。売上は面白いように伸びて、帳簿の利益は月30万円に到達。「いける」と確信した僕は、仕入れをどんどん加速させました。売れた金は、そのまま次の仕入れへ。もっと売れたら、もっと仕入れる。
気づいたときには、通帳の残高がカードの引き落とし額に足りなくなっていました。帳簿は黒字のまま。でも現金がない。貯金を取り崩し、それでも足りず、最終的に僕が抱えた負債は約400万円。黒字のままで、です。

いま振り返って、いちばん怖かったのは数字やなくて心理です。売れると、嬉しい。嬉しいと、気が大きくなる。「この波を逃したら損や」と、仕入れのブレーキが消える。売れる嬉しさこそが、資金繰りの一番の敵でした。だから今の僕は、嬉しさに勝てる仕組み=「月の仕入れ上限」を先に決めているわけです。意志の力は、あてにしていません。
ここまで読んで「その失敗、詳しく見たい」という人は、一部始終をこの記事に書いています。
📖 失敗の全記録(負債400万円の一部始終)
→ 今回の記事の「仕組み」が、実際に僕をどう潰しかけたかの実録です。仕入れ前チェックリストもこっちにあります。
売れてるときに仕入れを止めるって、逆にもったいなくないの…?チャンスなのに…
僕もずっとそう思っとった。せやけどな、売れる嬉しさが一番怖いんや。僕はブレーキ無しで突っ込んで400万や。チャンスは逃してもまた来るけど、現金は尽きたら終わりやで。
もう一度、この記事の核を置きます。黒字は帳簿の話。倒産は財布の話。帳簿の黒字はあなたを褒めてくれますが、支払いをしてくれるのは財布の現金だけです。
利益と現金のズレは、帳簿をつけて初めて「見える」
ここまでの話には、実は前提がひとつあります。そもそも帳簿がないと、利益と現金のズレは一生見えないということです。
通帳の残高は誰でも見られます。でも「帳簿の利益」は、売上と経費を記録して初めて出てくる数字です。記録がなければ、比べる相手がいないので、ズレに気づきようがありません。僕も帳簿を後回しにして、申告期にレシート900枚を2日で処理する羽目になったことがあります。あの経験から言えるのは、帳簿は「申告のための義務」やなくて、自分の事業の現金を守る計器やということです。
🧾 帳簿がない人は、まずここからです
会計ソフトに口座とカードを連携すれば、お金の出入りの記録は自動で貯まります。僕はマネーフォワード クラウド確定申告を使っていますが、正直、弥生でもfreeeでも何でもいいです。要は「帳簿をつけること」。納税資金をいくら取り分けたらいいかも、帳簿があって初めて見えてきます。
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も定番です。料金・機能は公式サイトでご確認ください。【PR】
それと、これはせどりだけの話ではありません。家計でも同じことが起きています。「給料日直後は余裕あるのに、月末はなぜか苦しい」——収入と支出のタイミングのズレ、先払いした固定費、ポイントやカードの後払い。事業も家計も、お金の流れは「入る日」と「出る日」のズレで詰まるという構造は一緒です。この記事の型(カレンダー1枚・週1で数字を見る・先取りでよける)は、そのまま家計にも使えます。
いま本気で資金繰りが苦しい人へ。借入やファクタリングの広告に飛びつく前に、順番はこうです。①新しい仕入れを止める ②在庫を値下げしてでも現金に戻す ③数字を見える化する ④税金が払えないときは放置せず税務署に分納の相談(無料でできます)。そして金額が大きい・生活に関わるという段階なら、必ず税理士や公的な相談窓口など専門家に相談してください。この記事も、最終判断の代わりにはなりません。
よくある疑問(資金繰りで死にかけた僕が、あの頃知りたかったこと)
Q1. 黒字倒産って、会社の話でしょ?個人にも起きるの?
起きます。個人に法律上の「倒産手続き」があるわけではありませんが、帳簿は黒字なのに支払いに必要な現金が尽きるという状態は、規模に関係なく起きます。手元資金が薄い個人のほうが、むしろ早く詰まります。
Q2. 仕入れた商品って、なんで買った月の経費にならないの?
所得の計算では、仕入れ代金は「売れた分だけ」がその年の売上原価になります。売れ残った分は在庫(棚卸資産)として資産扱いになり、売れた年の経費になります。だから「現金は出たのに利益は減らない」というズレが生まれます(詳しくは国税庁のタックスアンサーに載っています。記事末の出典からどうぞ)。
Q3. 在庫って、いくらまで持っていいの?
ジャンルや回転速度で全然違うので、一律の正解はありません。目安として僕が使っているのは「在庫の仕入れ値合計が、月の売上原価を大きく超えて増え続けていないか」です。つまり「入ってくる商品」と「出ていく商品」のバランスが崩れていないか。増え続けていたら、仕入れを止めて売り切りを優先します。
Q4. クレカ仕入れはやめたほうがいい?
やめなくていいです。僕も使っています。危ないのはカードそのものではなく、引き落とし日と金額を把握せずに使うこと。カレンダーに引き落とし日を書いて、月の仕入れ上限を守る。この2つとセットなら、カードはむしろ管理しやすい道具です。
Q5. 資金繰り表って作らないとダメ?
本格的な資金繰り表は、個人の物販レベルでは要らないと思います。僕がやっているのは「カレンダー1枚(入金日と引き落とし日)」と「週1回、通帳残高・在庫金額・仕入れ累計の3つを見る」だけ。続けられる簡易版のほうが、立派で続かない表より強いです。
Q6. 売上金の入金タイミングはどう管理したらいい?
販路(フリマアプリ・ネットショップなど)ごとに入金のルールや締め日が違うので、自分が使っている販路の公式ヘルプで入金スケジュールを確認して、カレンダーに書き込むのが確実です。「だいたいこの辺で入る」という思い込みで回すと、引き落とし日とズレたときに詰まります。
Q7. 逆に「利益は少ないのに、お金は残ってる」月があるのはなんで?
ズレの向きが逆に働いているパターンです。代表が減価償却で、現金は出ていかないのに帳簿の経費になるので、利益が小さく見えても現金は残ります。僕の確定申告がまさにそれで、事業所得18.5万円に対して現金の手残りは約150万円でした。カラクリの完全版は国保の記事でどうぞ。
Q8. 支払いがきついとき、リボ払いやカードローンでしのいでいい?
僕は最悪手だと思っています。金利でただでさえ薄い利益が消える上に、「在庫が多すぎる」という本当の問題が先送りされるだけだからです。順番は、①仕入れを止める ②在庫を現金に戻す ③数字の見える化 ④税金は税務署に分納相談。それでも回らない規模の話なら、借りる前に必ず専門家や公的窓口に相談してください。この記事も、最終判断の代わりにはしないでください。
🔥 今日からやることリスト(全部で15分)
- 通帳の残高と、棚の在庫の仕入れ値合計を、紙1枚に並べて書く(これが現在地)
- 来月のカード引き落とし日と金額を、カレンダーに書く
- 今月の仕入れ上限を1つ決める(金額はいくらでもいい。「決める」こと自体が初ブレーキ)
まとめ:黒字は帳簿の話。倒産は財布の話。
最後に、この記事の要点を並べます。
- 「黒字なのにお金がない」の犯人は、たいてい棚で寝てる在庫。現金は仕入れの瞬間に出るのに、利益計算に乗るのは「売れた分」だけ
- ズレには向きが2つ。在庫は「現金が先に消える」ズレ、減価償却は「現金が残る」ズレ
- せどりの時限爆弾=カードの引き落とし日は確定、在庫が売れる日は未確定
- 守りの型は3つ:月の仕入れ上限を固定/入金日と引き落とし日をカレンダー1枚に/週1で「通帳・在庫・仕入れ累計」の3つを見る
- 売れる嬉しさは資金繰りの敵。意志やなく仕組みでブレーキをかける
帳簿の黒字は、あなたの商売が正しいことを教えてくれます。でも、あなたを守ってくれるのは財布の現金だけです。
黒字は帳簿の話。倒産は財布の話。
この違いを知ってるか知らんか。僕はそれだけで400万円分の授業料を払いました。あなたは15分のやることリストで済ませてください。

📖 この仕組みに、実際に潰されかけた話
→ 本記事の「理屈」が現実に牙をむいた全記録。約400万円の負債までの一部始終と、仕入れ前チェックリスト。
📖 逆向きのズレ=「所得18.5万円でも手残り150万円」のカラクリ
「国保が高すぎる」と固まってた僕へ。売上846万円でも軽減水準やった確定申告、実数で全部見せます
→ 減価償却と青色申告控除で「現金は残るのに所得は下がる」側の実数解剖。この記事とセットで両向きが揃います。
📖 資金管理の土台になる「帳簿づくり」の実作業
中古せどりの確定申告で詰みかけた話。レシート900枚を2日で帳簿にした2月の実体験
→ 帳簿を後回しにするとどうなるか、の実録。「計器なしで飛ぶ」のがどれだけ怖いかが分かります。
なんか…通帳を見るの、ちょっと怖くなくなったかも。ズレには理由があるんだね。
📖 マイクロ法人、僕が“作らなかった”理由
「マイクロ法人で社会保険料が年50万円安くなる」と知って、僕が“作らなかった”理由
→ 社会保険料という最大級の固定費。マイクロ法人で削れるのか、維持費まで引いて計算した話です
せや、幽霊の正体は在庫やったやろ。ほな今夜、通帳の残高と、棚の在庫の仕入れ値を、メモ1枚に並べて書いてみ。それが資金繰りの第一歩や。数字は、見た人の味方しかせえへんで。
出典・参考(公式情報)
- 国税庁「必要経費の知識」(タックスアンサーNo.2210)(売上原価と必要経費の考え方)
- 国税庁「減価償却のあらまし」(No.2100)
※本記事の数字は僕個人の令和7年分の確定申告と実体験に基づく一例です。税務の個別判断は、税務署・税理士など専門家にご確認ください。


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